どんなに脚が細くても膝の形が綺麗に見える真っ直ぐなラインでなければ美脚とは言えませんが、逆に多少脚が太くてもバランスがとれていれば、メリハリのある美脚に見えます。
では、美しい脚のラインはどのようにしたら作れるのでしょうか?
パツパツの太もも・がっちりしたふくらはぎ・膝の骨がどこにあるのかわからないような残念な膝のラインは一生懸命マッサージしても細くなる気配がない....
それほど体重が多いわけでもないしダイエットも頑張っているのに、上半身ばっかり痩せてしまって下半身は太いままで綺麗な脚のラインや膝が作れない....
そんな悩みをお持ちのあなたに下半身太りを解消しつつ美しい膝と脚のラインを獲得する方法を説明します。
下半身(脚)が太くなる根本的な理由
下半身(脚)が異常に太く(上半身とのバランスの悪い下半身太り)なる理由は、下半身(脚)に過剰な負担がかかっているからです。
過剰な負担がかかっている場合はその部分を太するなどの対応をして負担に耐えられるようにする必要があるので、不自然に太くなってしまうのです。
下半身の負担が増えてしまう理由は大きく2つ。
骨格の歪みと体幹の筋力低下です。
骨格の歪み
もともと人間の身体は負担の大きい場所の骨や筋を太く強くし、全体的な構造や運動時の関節の連動した動きにおいても身体の負担を分散し、特定の箇所に過剰な負担がかからないようにうまくできています。
偏った生活習慣や悪い姿勢などで過剰に負担がかかる場所ができるとその部分の筋肉が異常に太くなる一方で、バランスが崩れて弱化する部分ができてその部分の代謝が下がり脂肪がつきやすくなったり老廃物が溜まったり、むくみやすくなったりします。
つまり、慢性的に脚が太くなります。
更に、ひどくなると関節や骨自体が変形したり、異常な骨が発生することもありますが、 こうなると美脚を取り戻すのはほぼ不可能ですし、歩行や日常生活も困難になってしまう場合があります。
体幹の弱化
体幹とは、つまり身体の幹で身体の中心軸となる場所です。
大切な内臓を納めて身体を支える中心部分なので、たくさんの筋肉で囲まれしっかりと強く安定しているべき場所です。
体幹は脚を引き上げる力を持っていますのでしっかりとした体幹から出ている脚は、軽快に自由度のある動きができますが、体幹が弱い場合は脚の筋肉を更に太くして身体を支えたり運動を起こす必要が出てきてしまうので、脚全体が太くなってしまいます。
下半身太りを作る生活習慣
以下のような習慣は、骨格を歪ませ下半身太りの原因となりますので今すぐやめるようにしましょう。
バランスの悪い姿勢
左右非対称の姿勢は極力避けましょう。
もし以下の姿勢が心地よくついつい癖で行ってしまう場合、すでにかなり骨格が歪んでいる証拠です。
歪んだ骨格による体液の流れのバランスをとるため以下のような姿勢をとることを心地よく感じるのです。
このまま続けることで、左右差を助長しますます骨格が歪んで、健康・美脚・スリムなスタイルとは遠ざかってしまいますし、放置すると、脚の長さや太さに明らかな左右差ができたり、腰痛やぎっくり腰、顔の歪みの原因になる可能性もあります。
身体に歪みのない、スリムな人は左右対象のバランスのよい姿勢を心地よく感じますので、太ることも、バランスの悪い体型にもなることなく快適に過ごすことができます。
立っている時
床に座っている時
椅子に座っている時
寝る時
合わない靴を履いている
現代人にとって靴は身体の土台としてとても重要です。
歩行の際に地面に接して身体を支える足の機能は全身の機能にとても大きな影響を与えますが、歩いて立って活動している時間のほとんどは靴を履いていますので、靴の存在を無視することはできません。
靴の主な役割
女性は靴を選ぶときにはファッションとしての機能を重視しているかと思いますが、その靴が脚を太くしている(全身の骨格バランスに悪影響を与えている)可能性があることは知っておくべきです。
例えば、先の丸い靴を履くことで外反母趾・内反小趾・ウオノメ・巻き爪・捻挫の原因となったり、ハイヒールを履くことで重心が前に出てしまうので膝が過伸展となり腰を大きく反らせる姿勢にならざるを得なくなりして腰痛や膝痛、そして脚が太くなるなどの原因となったりします。
また、ヒールがない靴であってもすでに身体が歪んでいる場合は、片方だけまたは靴の小趾側だけなど一部分だけ靴底が減っている場合もあり、その靴を履き続けることで更に歪みが増強するケースもあるので、1ヶ月に1度は靴の状態をチェックし、靴は自分の足だと考えて選ぶようにするとよいでしょう。
ヒールを履きたい時は、身長の4%までを目安に姿勢が歪まない高さを選びましょう。
ヒールは簡単に脚を綺麗に見せる飛び道具ですが、十分な筋力と歪みのない脚がない場合は結局逆効果です。
ヒールで美脚をつくるより、美しい体型を作ることを最優先にした方が結果的にヒールも美しく履きこなせるようになるので無理して高すぎるヒールの靴を履くのではなく、普段はできるだけ足の機能を生かせる靴を選んで、理想の体型を作っておき、ヒール靴は適切な高さのものを必要な場面では美しく履きこなせるようにしておく方がいつでも美脚でいられます。
合わない下着をつけている
ウエストを極端に絞ったメディチ家のコルセットを、歴史の教科書や博物館などでご覧になったことがあると思いますが、このコルセットのような補正下着は内臓を下に押し下げ、結果下半身太りや婦人系の疾患の原因となるので健康的な美しい体型を作る上では逆効果です。
本来の状態でない状態に無理やり強制するわけですので、その負担は他の場所へかかってきます。
例えば、実際のサイズより小さいブラジャーや、「寄せて上げる」などの補正下着で胸郭を締め付けた場合、どのような変化がおこるでしょうか?
胸郭(胸椎と肋骨、胸骨で作られる空間)は、心臓や肺など生命維持に必須の器官を納めているだけでなく、呼吸運動や腕の運動を行う大切なパートで、本来動きの範囲が大きい場所です。
この部分を補正下着などで締め付けてしまうと、胸郭の幅が狭くなり、奥行きもなくなり、貧弱な上半身になってしまいます。
また、胸郭やウエストをきつく締め付けることで、内臓が骨盤の位置に下がるため下半身太りの原因になり、さらに骨格を支えるインナーマッスルが低下するため基礎代謝の低下を招き、太りやすい不健康な身体を作ってしまいます。
胃下垂だと痩せると思っている人もいるようですが、本来胸の位置にあるべき胃が骨盤の中に収まっている胃下垂は貧弱なバストと大きなお尻の典型的な悪い体型の第一歩です。
ブラジャーを選ぶ際には、ご自身のアンダーサイズをしっかりと測定し締め付けのないブラジャーにしてください。
ブラジャーを変えたり、ウエストの補正下着をやめただけで下半身太りが解消した例はたくさんあります。
補正下着は、病院で使うコルセットと同じです。
コルセットは、骨折などで患部を全く動かすことができない時に使用するものであり、自由な骨格や関節の動きをあえて制限するものです。
筋力低下と関節の硬化が起こりますから、コルセットを外した後は長く痛いリハビリが待っています。
補正下着を使って理想の体型にはなれませんし、それどころか悪い体型を更に悪化させて病気に近づくだけです。
高いお金を支払って健康な身体を壊す必要はありませんし、理想の体型を作るために補正下着は要りません。
美脚を作るボディメイクのポイント
同じ陸上選手でも、長距離(マラソン)か短距離かで筋肉のつき方が全く違うのが良い例ですが、スポーツ選手は、スポーツ特有の動きを毎日練習することによって、特有の体つきになっていきます。
人間の身体は、その人の生活パターンや行動パターンに応じて一番適した形に適応していくことができるとても柔軟性を持ったものなので、毎日の生活習慣で体型や筋肉のつき方や脂肪のつき方も変わっていきます。
ただ普通に生活している場合、スポーツ選手に比べ毎日の変化はとても小さいので変化に気がつきにくですが、下半身太りはあなたの生活習慣により長い期間かけて完成させてきた成果物。
骨格は、骨の形こそ変えることはできませんが、関節には自由度があり筋肉は鍛え方によってどのようにもデザインできます。
まずは習慣から見直し、以下のポイントを抑えたストレッチ・マッサージ・トレーニングを適宜取り入れて理想の美脚を作っていきましょう!
体幹を鍛えることで体幹自身で体幹の重さを支えることができるようになると、骨盤のアライメントが整い、ヒップが上がり、足が長くみえるようになります。
体幹から骨盤周辺と股関節へと伸びる大きな筋肉の力により脚を引き上げ、支える力が増強することで、脚を引き上げる力が上がるので下半身の負担が減り、余計な筋肉や脂肪がつくこともなくスリムになります。
具体的には、太くなりやすい外もも、前もも、ふくらはぎがスッキリし、脚の疲れもなくなり移動や歩行が辛くなくなったり、むくみもなくなります。
体幹を鍛えることは上半身を含め全身の姿勢を良くすることにも繋がるので、身体のライン全体の印象が大きく変わります。